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act phot shop アクト修理工房 frontier
パソコン&ビンテージオーディオ修理の店
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 アクト修理工房 修理ノート

写真屋の前はオーディオ修理が本職


真空管アンプ 1000台以上 その他・オーディオ機器10000台以上の修理実績があります。

修理は原因と処置方法までが重要だといわれます。
その後の部品交換は半田付けを訓練したパートさんで十分だからです。

インターネット真空管アンプ修理で一部のサイト、私の視点からみると部品を大量に交換をし、作為的か?肝心部分の部品については簡単にふれる程度しか記載がなく、大丈夫か思うことがあります。

特に海外のビンテージアンプ、オリジナル部品が音質を決定している場合が多く、最新高性能の部品を使うと、オリジナルの音質とかけ離れてしまいます。
交換当初は音質が変わり感動しますが、長期間聴いているとオリジナル部品に戻したくなります。

私のオーディオ、修理経験から書き残して行きます。
各項目ごとに写真やイラストを挿入すると、より分かりやすいのですが、この文章を作成するだけで  いっぱい の状況です。
文書書きは得意でありません。誤字・脱字・誤文・適切な表現でない、などお許し下さい。 
オーディオにおける音質とは
オーディオ修理と測定器
オーディオ機器の部品不良、劣化のワースト順
オーディオ機器の部品互換、入手不可 順番
オーディオ機器のオーバーホール修理とは?
コンデンサの不具合、劣化、大量交換、音質
 ◆オーディオにおける音質とは◆

◇音質の違いは耳の特性では無く脳が判別している
一見、当たり前の事だが理解している方が少ない

難聴の方で音質の違い判別に優れた方は多数いる、又男性より女性の方が優れていると言われている、しかし女性のオーディオマニアは稀です。
これは、女性の価値観に音の違いに高額出費はしないとされています。

高域視聴力を一つ捉えても、一般的に人間は10代をピークとして徐々に落ちてくる
私も、20代の頃は20KHz近くまで聞こえたが、今は16KHzそこそこ迄だが音の判別力が落ちたとは感じない、むしろ向上したとも思える。

人間の音の判別は非常に曖昧で心理状態・知識・情報・思い込み・生まれ持った素質・音に関連する職業や趣味・訓練・環境・その他内外要因で大きく左右し、かなり個人差があります。

しかし、オーディオ修理と測定器測でも触れますが、人間の聴力は複雑多次元的に聞き分ける事が出来る、例えば数百人の雑踏の中で会話や音楽を聴くことが出来るが、最新のコンピューターを使った測定器でも会話だけを抽出する事さえも困難とされている。 
人間は音楽など各楽器が共鳴しかつ複雑で多次元的な音を聞き感動している、故、単純で単一的な測定方式によるアンプ等の歪み率・周波数特性・ダイナミックレンジ・最大出力、又は回路方式・部品・増幅素材などは音質を決めている無限大と思われる程ある項目のほんの一部であるにすぎないと考える。
◇音質の判別を自己視聴判断している人が少ない
オーディオ機器を入手する際、自分が視聴している環境に設置してみないと判別が非常に難しく、雑誌・販売店・インターネット・知人などの評価を参考にするしかない。
ここで問題は、高価で評価が良いので音が悪い訳が無いという思い込みです。
酷い音が出ているのに関わらず、評価の高いシステムを又は超高額なシステム、某音響メーカーを選び使用しているので音が悪い訳が無いと信じ込んでいる方が非常に多く、価格に関係なく音質を追求し楽しんでいる方を罵倒しているのを良く見受けられます。

コンデンサや線材などの部品も思い込みをする方が多く、高価で評価の高い部品を使用すれば音が絶対に良くなると信じ込んでいる方が多い。

共通点は出てくる音を自分が評価判断しているのでは無く、価格や他の評価を鵜呑みし、今出ている音はベストに近い良い音だと思い込んでいる。

◇ハイゾレ音源
巷ではハイレゾ音源化すると従来の音源から飛躍的に超高音質化すると期待されているがされているが
サンプリング周波数192kHz 24bitハイレゾ音源は単に従来より劣化の少ない状態で音源をデジタル化し再生する可能性が出来るだけです。
そこで 陥りやすい問題として、従来のデジタル音源をハイレゾ化すれば再生時に音質が良くなるのではないかと思われるが、デジタル変換による劣化は避けられないので元デジタル音源のままの方が良い事になる。
ハイレゾ化は収録した良質なアナログ音源をデジタル化する最初の1回目に実施しなければ意味がありません。
収録状態が悪い(元音質が悪い)物をハイレゾ音源化しても音が良くなる訳ではなく、また収録~デジタル化~再生の間に一度でもMP3などで圧縮したら音源情報が大幅に欠落し、何の為のハイレゾか意味が無くなってしまいます。

◇デジタル音楽の劣化
音楽CD発表された時、デジタル化した事により機器や状況による音質差は非常に少ないとされた。
私も、CDが出来た当時、セミナーを何度か受け、同じ事を聞いた記憶があります。
しかし、機器による音質差は大きく、そのうち天板を鳴き止めすると良くなるとか色々な試みが奨められ当初はオカルト的と迄いわれた。
デジタルで保存してある物は劣化が無く100%再現出来るとの考えは根強く今も残っています。

そこで、音楽CDディスクで音質劣化に影響するデジタル信号の取り溢しを考えてみます。 
音楽CDの場合データーに欠落があった場合、エラー訂正として欠落部分に適当な値を埋め込み処置を行い見かけ上のエラーを回避します。しかしデジタルデータの取り溢しが多くなればオリジナル データとの差が出来て音質は劣化します。

データーの取り溢しについて順を追って判る範囲で考えてみました。
①元音楽デジタル信号をCDディスクに100%書き込めない、反映されない
②CDディスク自体問題として、ビット(穴溝)の状態が悪い・素材・変芯・面振れ・汚れ・傷
③CDプレーヤー 光ピックアップの読み取り溢し、読み込んだ信号をデジタル化する時のロス
④CDプレーヤー機器内のデジタル信号搬送ロス、DAコンバーターがセパレートの場合、更に光データー出し受けの変換ロス、搬送ケーブルのロス
⑤デジタル信号をアナログに変換するDA変換時のロス

パソコンと音楽用CDプレーヤーのデーター取り込み方
音楽用CDプレーヤーは内周から順番にデーターを読み込み順次音楽信号として出力して行くに対して、パソコンでCD・DVDを含むデジタル情報を読み込む場合、読み込みして取り溢しがあった場合、再読み込みを繰り返し、取り溢しを極限まで少なくしています。
すでに実用化されているかもしれませんが、音楽用CDプレーヤーにもこの技術を応用すればと考えます。

そこで考え付くのがコンピューターメーカーがCDプレーヤー開発に介入していればと思い付きますが、CDプレーヤーが実用になった時、パソコンは5インチのフロッピーディスクが主流でハードディスクドライブやっと開発され、扱うデーターサイズは最大数100Kbが限度、対してCDは数Mb単位で、この時代背景の中でCDプレーヤーの出現はデジタル機器としては画期的であり、パソコンがCDディスク並のデーター量を実用レベルで取り扱えるようになるのには後10年以上必要とした。
当時としてはベストなデジタル機器で、介入しても同じ物しか造れなかったと考えます。

MP3音楽データー、圧縮データーの取り溢しについて
データー量を小さくし取り扱いやすいくする、つまり作為的にデーター量を削る(取り溢しと同じ)、結果的に音質は大きく劣化します。しかし音質より簡便さで世の中は動きます。
今の主流となったMP3、MP3は非可逆圧縮方式といい、圧縮前のデーターを、圧縮・展開を経たデーターが完全に一致しないデーター圧縮方法です。
PM3は音のきこえ易さの違い(周波数ごとの最小可聴値)や大音量時その直前直後や近い周波数の音が聞こえにくい現象(時間・周波数マスキング)など人間の聴覚特性を利用し圧縮する。
つまりエンコーダー時の聴覚特性モデルによって再生音質は大きく変化します。
圧縮率も段階的に変える事も出来、高圧縮すると音は激しく劣化する。

音楽データーの圧縮はMDディスクが始まりでCDデーター650Mを128Mに、約1/5に圧縮しながら音質の劣化を感じさせないとのキャッチフレーズだった、しかし手軽なメモリープレーヤー(MP3)に押される運命にあった。

可逆圧縮法(完全元データーに戻せる)も色々規格化し提案されているが、市場は実績のあるMP3が主流になっている。

◇変換と音の劣化

音は変換する度、大幅に劣化します。収録からスピーカー迄を順に追って見ます。
①空気の振動をマイク等でアナログ電気信号化
②アナログ電気信号をデジタル信号化
③編集の為、デジタル→アナログ→デジタル又はデジタル→デジタルを繰り返す
④デジタル信号を圧縮(MP3など)
⑤デジタル信号をプレーヤー等でアナログ電気信号化
⑥アナログ電気信号をスピーカー等で空気振動化

最近レコードプレーヤーが見直されて来た要因の一つと考えます。
録音から再生迄デジタル変換を1度もされず、アナログ変換のみでスピーカーから出た音は数十万掛けたCDプレーヤーより数万円で購入した中古のレコードプレーヤーの方が次元を超えた音質を再生し驚きショックを受けるからです。
レコードプレーヤーの歪率等はCDプレーヤーに比較し2~3桁悪い、そしてスペック イコール音質でない事が分かる、アームやカートリッジなどを良質な物に交換すると少し改善される、これが即音質に反映され、レコードプレーヤーの泥沼は填まる

◇部品と音質
アンプの部品による音の決定はシャーシからコンデンサ抵抗までを音に共鳴した物として捉え、完成度の高い高音質な製品ほど使用部品のバランスが取れていると考えます。
故に、どこどこ製のコンデンサに交換したら絶対音が良くなる、そんな魔法みたいな部品は存在しません。
そんな楽々部品があったら全てのオーディオメーカーが導入しています。
部品コストが高いから使わない思われがちですが、製造メーカーのコンデンサなどの仕入れ価格は一般市場、たといえばインターネット通販価格の10分の1以下で仕入れられますから、中級機以上であれば特殊な部品でなければ容易に導入出来ます。

どんな絶賛された部品でも交換すると必ず良なった反面が出てきます。それが著しく音質のバランスを損う場合があります。

但し、真空管アンプで音が悪いと指摘された場合、中国・ロシア・共産圏で最近製造された真空管は要注意で、手持ちの昔製造された真空管へ入れ替えると、音質が別物のアンプへ変貌する事があります。

◇シンプルな回路の方が音が良い
プリアンプを例えにします。
インプットセレクターと音量ボリュームがあればプリアンプは増幅器が無くても機能的に達成します。
しかしパワーアンプ迄の経路インピーダンスが高くなり特性が劣化し音質影響を与えます。
かといって、プリの出力インピーダンスを極限まで下げようと凝った回路を使うと多増幅素子・多帰還アンプになってしまう、過去この手のプリアンプが各オーディオメーカーから高級プリアンプとして出されていた、雑誌などの評価は高いが音を聞いて見ると音質的に飛び抜けた物はなかった。
音は増幅素子・コンデンサ・抵抗・スイッチ・ボリューム・配線材などを1個通る度に劣化すると考えます。
従って、多数の入出力やフィルター アクセサリー回路が付いた多機能プリアンプで良好な音質を得る事が容易ではありません、この問題から逃げる為、CDダイレクト機能などを付けますが、経路配線が更に長く複雑化し、あまり効果が無い物が見うけられます。
以上の事から、シンプルで音が良い増幅回路をシンプルな入出力構成のプリアンプが理想的ですが、しかし音が良いだけでは商品的に魅力に乏しく、あまり市場から受け入れらない為、各オーディオ メーカーも消極的です。

このシンプル回路が要因で過去、低価格プリメイン アンプで非常に音質に優れた製品が意外と多く存在します。
当店修理にも、過去色々アンプを買い換えたが、どうでも良いと思って買ったこの安物アンプが1番音が良いので、何とかしてほしい、他の店へ持ち込んだら相手にされなかったと依頼があります。
そこで、良くある話ですが最近の定評ある電解コンデンサに交換すれば、もっと音が良くなると思い実施したが失敗だった、当店もこの類の相談が時々あります。
音の判る設計担当者が限られた低予算の中で、コンデンサや他部品の吟味選択し回路設計をし造り上げた物であれば、浅知恵でコンデンサ等を交換したら音のバランスが崩れ良い結果が出る訳がありません。

◇NFB(負帰還)
NFB(負帰還)を大量に掛けるほど見かけ上のスペックが向上します。
主な向上値にノイズ・周波数特性・歪み・出力・ダイナミックレンジ・出力の電圧ドリフトなどがあり、過去このスペックが音質を決定しているとされ、良質なトランジスタも出回り更に回路技術も発展したこともあり、真空管アンプでは夢であった大量にNFB掛けたアンプがオーディオ各社から発売された。
だがNFBを掛ける程、音質的には低音も高音も出ない薄ぺっらい音だったが、市場は特性の良いイコール音の良いアンプとして受け入れていた。思い込みの恐ろしさである。
時代は変わり、NFBは音を悪くすると逆転しNO NFB(無帰還アンプ)的なアンプが主流になりるが、当初、帰還回路にOP AMP(直流から超高周波までフラットな増幅IC)入れ、見かけ上の違いだけで、超低域に大量NFBを掛けたアンプであった。

◇オーディオ音質評論について
いい音が聞きたいけど自分自身判断出来ない、そこでメーカー情報やオーディオ評論家、オーディオ雑誌、オーディオ専門店、第三者に依存する事になるのだが、最近はインターネットの書き込み評論を参考にするケースが多くなった。

オーディオ評論家は一般人とはかけ離れた聴力を持っていて、かつ、プラス筆の達人で、オーディオ雑誌やメーカーから認められた方だけが生業とします。
ある程度中立であるがオーディオ雑誌と同様、定期的に記事広告料を納めているメーカーの商品を絶対悪く書けないし、記事広告料が将来的に全く期待出来ない商品を絶賛する事はしません。
メーカー、オーディオ雑誌、オーディオ評論家、三者の結びつき度を考えながら音質評論を参考にする必要があります。

オーディオ専門店の全てがそうだといえないが、店員や店自体が特定のメーカーに偏っている場合が多い、要因として、店長や店員などが特定メーカーの信奉者、特定メーカーとの利害関係・親密度、店の方針・ポリシー、売れている・売りやすい商品、仕入れ条件の良い製品、過去トラブルが無かったメーカーなどです。
販売店は経営が最優先、今の時代オーディオ専門店が生き残るは容易ではありません、音が良い物だけを売るなどの経営方針を建て実施したら、瞬く間に経営困難に陥り閉店へ追い込まれます。

インターネットの書き込み評論、音質の相談をしドコドコのメーカーは高音が綺麗で良い、こんな傾向な音がする、などの返答が出たら、参考にしない方が良い。
返答者が特定のメーカーが好き、思い込み、過去良い物に当たった、聞き譲り、利害関係などによる見解です。
最近、近くの知人の話しより、実人のないネットの書き込みの方を信用する人間が多くなったと感じます。ネットは根拠も責任も無く感じたままを自由に書き込みした情報と捕らえ、鵜呑みにせず、参考意見情報とするべきです。

オーディオメーカーは、同じメーカーでも機種ごとに全て音質が違い、良い物も悪い物ある
それは、シリーズ・機種事の設計担当違い・組織の世代交代・会社上層部の交代・音質管理交代・回路設計者・品質管理方法の変更・機構・部品の違いなど数限りなく要因があります。
基本的にメーカーは限られたコストと時間の中で、その時代に合った最善な物を造り、過去の製品と同じ物を造りませんし造れません。
常に完成度の高い製品を目差し、音質造りにも最善を追求し、うちのメーカーとして、この音造りなどと狭い範囲で決める事はしません。
傾向があるとすれば設計者等が世代交代しても引き継がれた伝統で、優れて事だけではなく悪習も引き継がれます。
オーディオ修理と測定器 

◇アンプのスペック
よく、測定結果良好でした。 とネットでスペックを掲載されておりますが疑問を感じます。
修理において測定器は異常状態を具体的に数値化し判断する為に使用するもので結果を見るものではありません。

トランジスタアンプは設計製造した時点で出力・ノイズ・周波数特性・歪みなど諸特性が決定しており、正常な100Wのアンプが100W出るの当たり前で測定結果、何Wでましたは無意味、正常なアンプが諸特性入らないのは測定条件が違うと判断します。

人間の感覚(温度・味・色・明るさ・音・他色々)は比較する事により差をより明確化出来る能力があります。
人間は音に対しては測定器による測定レベルからみるとかなり鈍感で、通常人間は音圧に対しては対数的に変化を捕らえる事からdb(デシベル)で表しますが、左右の音量差を判別出来るのは中音で3db(約30%)以上、高音や低音では6db(約50%)ともいわれています。
測定スペック全盛時代、フォノイコライザーの全周波数偏差±0.2db以内の超高性能プリアンプなどと各メーカーから販売されていましたが、音質に全く反映されないスペック争いでした。
しかし、ノイズなどの異常音には敏感で、微少ノイズ聞き取ります。これは、ノイズ出方ノイズの種類によって異なり、経験からノイズを波形観測し判断します。

真空管アンプの場合、全てこの限りでは無く、アンプによっては真空管のバラツキにより左右レベル差・歪み・ノイズを調整する必要あります。
特に自作アンプ場合は30Wのアンプが1Wも出ていない事も珍しくなく、ハムノイズも大きく通常使用に耐えられない状態の物が修理入ってきます。
測定器を使って回路定数の変更、配線のやり直しをし、そのアンプが出せる性能に近づけます。

◇測定器を使った修理
当店修理は不具合部品の状態、ボリューム・スイッチ類の状態、微少ノイズ発生状態、周波数特性状態、小音量から大音量で左右のレベル合っているか、異常な歪み発生していないか等、全て測定器を使い判断修理します。

音出しは通常行いません、トラブルの大半は微少レベルで確認が必要で、大きな音をスピーカーから出した時点でトラブルが潜伏する可能性があるからです。
他修理店へ持ち込み受付時、その場で修理品を音出しチェックしてくれたら、非常に良い修理店だと思われるかもしれませんが、気休め程度と思って下さい。
オーディオ修理を良く判っていない方が行う作業です。
通常、音がおかしいと指摘された症状アンプの場合、測定器でノイズ・微少や大信号時のレベルや歪み状態を一通り見ます。この時点でほぼ原因が判明し、ビンテージ物は複数不具合確認出来ます。

稀に確認の為に音出しする場合があります。
音が非常に悪いと指摘があり、しかし測定上歪みや特性に問題がない、どんな音がするか修理前後に視聴確認しる事があります。

オーディオメーカーサービスの修理技術者でも測定器をうまく使えず、音が出ればOKとする人が大多数で、再修理の連続でも、メーカーサービス側もこれで良しとしています。

サービスマンに成り立ての頃、音を出しながら修理をすると、先輩・上司から、何の為に高い測定器を使わせているんだと檄を飛ばされた。
しかし、ノイズの質はなれないとオシロでは判りにくく宣言してから音出しした記憶があります。

スペック主義ではありません。
スペックは音質のわずかな一部を決定しているだけです。例えば出力10Wと300Wの差は大きなが出せるかの違い、歪み率0.001%と0.1%の差を人間の耳で判別出来ません、1%のアンプの方が音質的に良い場合もあります。

今現代の測定器では音質を数値化し決定出来ません
人間は3次元(立体的)から多次元で音を聞き分ける能力を持ってます。
残念ながら現在の測定技術では音を一次元(線上)又は二次元(面)程度でしか測定出来ません。
最近コンピューターで解析する技術も進歩しまいたが、まだまだ途上的です。

測定器は曖昧な人間の耳では判別しにくい部分的な状態やトラブルを数値化する事が出来、重箱の角を突いて判別する、これが測定器の有効活用と考えています。
 オーディオ機器部品 不良多い、劣化のワースト順

ここでの順番は今現在私から見た平均です。例えばトランジスタやコンデンサなどは、どれだけ経年しても限りなく故障率0%のメーカーの物が多数ありますし、特定メーカーのある年代・種類の物が故障が多くワーストランキング化しています。その都度順位は変動すると考えて下さい。

ワースト順位
1位、CD・DVD・MD レーザーピックアップ
2位、スイッチ リレー(機械式)
3位、ボリューム(機械式)
4位、ランプ(フィラメント式)
5位、基板(ハンダ割れ、リーク)
6位、トランジスタ・FET
7位、ゴム製部品(ベルト・ローラー)
8位、入出力端子(腐食汚れ・割れ)
9位、基板コネクタ(接触不良・断線)
10位、メカ部品・可動部品・プラスチック部品・リモートワイヤー・他
11位、抵抗(焼け・オープン)
12位、電解コンデンサ・ブロック コンデンサ
13位、表示素子(FL管・液晶)
14位、IC(OPAMP・Driver・CPU・LSI・マイコン・他)
15位、フイルム・マイラー・スチロール コンデンサ

1位、CD・DVD・MD レーザーピックアップ
光学機器でディスクの読み取り・書き込みが出来なくなる原因の80%以上がレーザーピックアップ不具合によるものです。
主な不具合原因として、1,レーザーダイオードの出力低下 2,光学レンズの汚れ 3,光学レンズの光軸ずれなどです。
CDはフィリプスとソニーが共同開発規格された物が基本となっており、そこからMD、DVD、ブルーレイへと発展してきました。
CDメカを中心に考えますと、フィリプス系とソニー系とに大きく分けられ、ソニー系メカが市場の90%以上占めておりました。
ソニー製メカはオーディオ全盛期に低価格帯から超高級機迄用意されており各オーディオメーカーもCD機器のグレードに合わせ採用しておりました。更にコストダウン化、拘り商品化する為、オーディオメーカーは自社生産化しました。
同じ機種でソニー製のピックアップ付きと自社ピックアップ装着品が存在し、回路的には抵抗の定数2~3個違いのみの物が多く存在しました。
レーザーピックアップは型番による当たり外れもあり、何度直しても数年しか持たない物や30年以上使える物もあります。
レンズ汚れのトラブル、対物レンズ(可動部分)の表面清掃は出来ますが、この対物レンズ群の裏側に2面あり同様に汚れております。この部分は簡単に清掃は出来ず、通常一部分清掃しか出来ない事になります。

2位・3位
、スイッチ リレー・ボリューム(機械式)
接触不良によるガリ音・出力レベル不安定状態、湿気・ホコリが原因で使用される環境で大きく影響されます。
音質への影響も大きく、接点清掃修理後音質が良くなる要因です。
回避する為、近年、電子スイッチ・電子ボリューム化されています。しかし電子化はスイッチ半導体や入出力に電解コンデンサを大量に使い、更にマイコン制御になりますので音質劣化は避けられません。
電子化は長期に渡り音質安定しているだけで音が良くなる訳ではありません。

4位、ランプ(フィラメント式)
40年以上前から既にLEDあったのですが光量が少なく限れた用途しか使われず、青色LEDが開発され高輝度LEDが商品化される迄メータの照明やデザイン的に光量必要とする場合フィラメント式ランプが主流でした。
フィラメント式ランプには寿命があり、少しでも寿命を延ばす為に、例えば6.3V電圧に8V用ランプを使う事により2~3倍に延命します。
しかしメータの照明などは光量を必要とする為、直列に抵抗を入れ調整します。
ランプ(フィラメント式)からLEDへの変更は容易ではありません交流点火の物も多く形状も一致しない場合があります。
中にはランプ回路がプロテクト回路と関連し一定のランプ電力消費が無いとスタンバイにならない、
その他、ランプ電力消費が無い為に正常に回路動作しない事があります。

5位、基板(ハンダ割れ、ハンダ剥離、スルーホール、リーク、腐食)
ハンダ割れは基板に挿入された部品リード部分のハンダ付が割れた(クラック)状態で、色々な故障現象になります。
原因は部品・リード線・ハンダ・パターン・ベース基板の温度膨張率の差が長期間繰り返す事により発生します。
プリント基板製造方法がパターン面(ハンダ面)を印刷しハンダ付けする部分を極力小さくし、ハンダの使用量を減らす技術の反動で増えた故障です。
原因の一つ目として基板設計時、部品リードの太さと基板の穴の大きさに差が有りすぎる為で、自動部品挿入機の精度と関係し、設計期間の短縮、歩留まりを良くする為、設計者が大は小を兼ねるとし大きい穴にした物が多発しています。
二つ目として、部品を挿入した基板をハンダ槽と呼ばれる温度管理された溶解ハンダの中に基板のパターン面をつけ一気にハンダ付けします。
ここでの仕上がりが悪いと短期間でハンダ割れやハンダが基板から剥離状態になります。
三つ目として、設計考慮が足らなく部品自身の温度が100℃以上に上昇し、最悪の場合、基板は炭化しパターンは剥離ハンダは割れボロボロ状態になります。
ハンダ修正は部品のリード部分にしっかりハンダが乗った(浸透)状態を確認しながら行います。
経年変化により、リード部が腐食汚れし乗りが悪い場合、リード部を一個一個ヤスリでなどで削りハンダ付けします。
乗りの状態を確認しないでハンダを被せただけの修理品が入って来ます。被せハンダを除去しリード研磨ハンダ付けと倍の時間が掛かります。

スルーホールとは両面パターン基板などの基板に銅管や単線(ピン)を打ち込み上下パターンを導通させる役目をします。最近はこの技術が進み6層などの多層基板が安定して製造出来る様になりました。
しかし、パソコン、テレビ、最近のオーディオ機器などで電気的故障の上位にスルーホール不具合が入ります。
規模によっては数百箇所に及び不具合箇所を見つけ出す事は容易ではありません、基板交換対応のみとなり、製造メーカーの基板在庫が無くなった時点で修理不可能になります。
主な原因はパターンとスルーホール間の隔離で製造時ハンダがうまく浸透しなかった、単線(ピン)の太さとパターンの穴の大きさ加工精度が悪かったなどです。
一部のメーカーがスルーホール技術初期時、基板に銅管を打ち込み、その穴に抵抗やトランジスタなどの部品リードを入れハンダ付けすればハンダ付け面積が大きくなりハンダ割れも無くなると考え基板製造したが、当時の半田槽技術では銅管の中までハンダが浸透せず、この状態でハンダ割れが発生すると、一例として一見正常な状態に見えるが何処にも導通が無いハンダが被さった状態になってしまい、この状態の基板ハンダ付け修正は大変で1箇所当たり3~4倍時間が掛かります。

基板のリーク、一つ目として空気中のホコリ・微粒物プラス湿気で基板が汚れノイズ発生する現象、これは基板のパターン設計が大きく関わる、それでは何故リークノイズが発生するか?原因は高電圧とインピーダンスの高い信号ラインが間隔狭く平行に走っている、このパターン間が汚れ湿気を帯びると不規則な微電流が流れノイズとして聞こえる。
二つ目はコンデンサからの液漏れが原因、腐食を含め詳しくはコンデンサの項目を参照して下さい。

6位、トランジスタ・FET
電極EBCタイプをバイポーラトランジスタ SGDタイプをFETトランジスタとよびます。その他にも種類ありますがオーディオで使用されるのは、ほぼこの2種類です。
小電流型(数ミリ~1A)、中電力型(数十ミリ~20W)、パワートランジスタ(数W~)に分けて考える必要があります。
小電流型は一般増幅用で最も数多く使用されており多い物で1台当たり100個以上使用されています。主な故障内容は内部ショート・オープン又はノイズです。長期間使用した物が自然故障で内部ショート・オープンする事は希で、他の部品の破損と連動して破損ショート・オープン状態になります。最も多いのが修理者の技術的が未熟で、修理中に破損して行く、これは想定外の場所も破損しているので難修理となります。
全てのトランジスタがノイズ発生する訳ではなく、某メイカーの何番の型番と決まっています。勿論対策品が実装されている物もありますので、当店では1台で3個以上ノイズ発生している場合、傾向的不良とし全数交換を検討します。
中電力型トラブル内容は小電流ほぼ同じですが傾向的不良は少なく、最も多いのがパワートランジスタと連動しての破損です。
このクラスのトランジスタはヒートシンク(放熱板)有り無しで電流やパワー取り出しが大きく異なり、メーカーがコストダウンの為、規格的に余裕が無いのにヒートシンク(放熱板)を付けず、使うユーザーも内部排気を全く考慮せず、トランジスタの温度が100℃を越えてしまい、自身の破損、基板の炭化、ハンダ割れ、近くにあるコンデンサのトラブル化など色々な問題が発生します。
パワートランジスタの不具合はほぼ内部ショートです。希に半オープン・微少リークがあります。
原因は使用ユーザがスピーカー端子をケーブルなどでショートさせた状態で音を出して破損するケースが最も多く、次に多いのは発熱の多いアンプをラックなどに入れ長時間使用の熱破損です。
当店に入ってくる修理の中で多いのが未熟な修理者が電源を切ってあるからと安心しコンデンサなどを交換中に基板ショートさせパワートランジスタを破損、コンデンサ交換後、電源を入れたら電源ヒューズが飛ぶ、手当たり次第に部品交換や入れ替えをし電源を入れたら抵抗やトランジスタから発煙し手に負えなくなり修理に出される。この様な人為的破損修理は難解で時間が掛かります。
パワートランジスタは端子に異常電圧を加えると簡単に破損するという知識不足が原因です。

7位、ゴム製部品(ベルト・ローラー)
ゴム部品は長く使えて7年位が限界です。
状態として、延び・切れ・割れ・溶解になります。ベルト等は代用部品がありますが、ローラーなど加工部品は代用が難しく、製造メーカーが部品ストック終了すると修理困難になります。
部品によっては単品作成してくれる業者もありますが、1個当たりのコストが非常に高く、部品として使えるかは実装テストしてみないと分かりません。
お客様でゴム駆動部品を使った機器修理を簡単に考えている方は少なくありません。当店ではゴム部品を含むメカ機器の修理はお受けしておりません。
他業の写真店で使っているミニラボ機にも多数のゴム部品が使用されており、5年経過するとゴムが熔解しペースト状になり大変な状態になりました。
原因を調べると、アルコールなどの有機溶剤でゴム清掃すると付着した成分が経年劣化でゴム溶解する様です。
今現在フジフイルムの日常機器点検でアルコール系でゴムを清掃するとは指示していないそうです。

8位、入出力端子(腐食汚れ・割れ)
RCAピン端子のアース側(外表面側)が汚れ腐食し、ピンコードとの接触が異常発生する状態、高級感を出す為に金メッキされた物の方が汚れが付きやすく重度化する 又、金メッキは膜が薄く磨くとすぐ下地が出てきます。当店ではRCA端子清掃機を手作りし対応しています。
ホット側は挟み込みタイプ構造が多く接触不良は起きにくいです。
端子の割れ、これは過去、端子に接点復活剤を大量に吹きかけたのが原因で、数年で端子のプラスチック部分がもろくなり割れてしまい、最悪プラスチックが粉化してしまいます。
端子類はオリジナル性が高く代用品は難しく、当店では破損状態にもよりますが特殊接着剤を使用し実用レベルに修復しております。
事項の部品困難順位も参考にして下さい。

9位、基板コネクタ(接触不良・断線)
接触不良が発生するコネクタは傾向性があり、押さえ込みの悪い構造や腐食汚れやすい素材など不十分な物だ、過去数度に渡り問題発生している場合、修理分解に支障が出ない部分は基板に直接ハンダ付けを検討する
コネクタ部分の断線は線材とコネクタ端子の接合が不十分な為に発生する、これも傾向性があり、1個見つけたら同条件の物を全て疑いを掛ける、コネクタ関連のトラブルは微振動で状態が潜伏し不具合場所を見つけるのに難航する場合が多い。

10位、メカ部品・可動部品・プラスチック部品・リモートワイヤー・他
テープデッキ・CDプレーヤー・レコードプレーヤーなどに使用しているメカ部品はプラスチック製が多く経年劣化により’もろく’なり変形・割れが発生します。
古いテープデッキなどゴムベルトを交換調整し可動状態になったが数十時間使用したら正常メカ作動しなくなり再生出来なくなったなどのトラブルはメカ部品が原因です。
メカ部品はオリジナル製で互換代用は出来なく修理不可能な状態になります。
当店ではこのようなことからメカ機器関連の修理はお受けしておりません。

リモートワイヤーとは離れた基板に付いているスイッチを動かす部品です。
自然故障よりフロントパネルなどを外そうとし軽く引っ張っり破損してしまう人為的破損の方が多い、自然故障として端のスイッチポジションに入りにくくなり、何度か繰り返し動かさないと音が出ない状態になる、殆どの場合これも人為的破損が原因です。
リモートワイヤーはオリジナル性が高く、今現在電子スイッチが主流になり入手が困難です。

11位、抵抗(焼け・オープン)
某メーカー製の一部の品目以外は劣化によるトラブルは無く、設計が悪く加熱オープンする、又はトランジスタなどが破損した時、同時に焼損オープンします。

12位、電解コンデンサ・ブロック コンデンサ
巷で語られる程、不安定な部品ではありません、詳しくはコンデンサの不具合と劣化を参照下さい。

13位、表示素子(FL管・液晶)
FL管及び液晶共に個体差があり、数年で異常状態になる物もあれば数十年経っても問題の無い物もあります。
共に全てオリジナル部品で互換品はありません。
FL管は液晶に比べると歴史が古く、高輝度表示が簡単に得られる為、今現在も使用されている、構造は真空管の一種でフィラメントもあり寿命も有限です。不具合状態はクラックが入り空気が入り表示しない、全体に表示が薄くなる、表示輝度がムラになり一部消えて見える.。
液晶の不具合状況、液晶の基本構造はガラス板をサンドイッチ状なっており、割れると液晶漏れといわれる状態になります。希に割れていないが液漏れ状態になることがあります。
他、全体に表示が薄くなる、バックライトが劣化・不具合になり正常に表示しない、などです。

14位、IC(OPAMP・Driver・CPU・LSI・マイコン・他)
オーディオに使われいるICは大きく分けアナログ系とデジタル系があり、アナログ系は増幅用トランジスタを集積した物で足ピンは30pin位までで主なトラブルはノイズ・動作不良、互換品がある場合が多い。
デジタル系はコントロール・変換・他、色々な回路が1パッケージ化された物が多く単機能品は少なくなりました。ほぼカスタム品で、足ピン数100pin以上の物も多く、交換には専用工具を必要とし難易度が高い、不具合状況と複雑にからみ合った動作を回路図や資料を照らしながら交換してみないと分からない場合が多い、それは基板のスルーホールなどの不具合もありえるからで、以上の事から基板交換対応のメーカーが多い。

15位、フイルム・マイラー・スチロール コンデンサ
スチロール・フイルム系コンデンサは熱に弱いプラス リード線の強い力に弱い、近くに発熱の多い部品があるとオープンやリークし、熱の変化で現象が変化し不具合が非常に潜伏しやすい。
直らずメーカーや修理業者間を何度も往復する要因です。
製造や修理時にハンダこてをわずかにコンデンサ触れてしまった物が後でトラブルになるケースが多い。
マイラーコンデンサは部品素材を覆う樹脂の素材が悪く、経年劣化で変質してしまい不具合の原因となる。
オーディオ機器部品互換、入手困難順位
オーディオに限らず電器機器に使用されている部品はオリジナル性が高く、オリジナル以外の部品へ交換は出来ない、又は部品自体が既に存在しないケースが多い、しかし電気に詳しいユーザーでも秋葉原などで簡単に入手出来ると思っている方が非常に多い。
秋葉原より数十倍 取り扱い量がある事業者用の通販でも数%の種類しか使える物が無い。
要因として時代と共に電器製品の全体の構造が変わってしまい、スイッチやボリュームの電子化、プリント基板は表面実装・多層基板化しパソコンと同様な造り方になってしまった為で、例えば少し前に多種の物が簡単に入手出来た10A以上の電源スイッチが今は非常に入手困難部品になりました。
この表面実装・多層基板化された製品は全く修理をしない物として設計され、不具合が出た場合、ほとんどの製造メーカーは基板交換対応になっており、製造7年経過した製品は即修理対象外し、おそらく多くのメーカーは7年経過した専用保守部品は全て廃却していると思われる。

これはメーカーによって異なりますが、メーターなどのアクセサリー機能部分や装飾外装部品は基本機能には無くても良い部分だからとの視点から、修理対象外とし部品を全く保有しないケースのあります。

オーディオ製品としての視点から分かりやすく分類しました。例えばボリュームは機構部品でもありカスタム電気部品でもありますが別けております。
順位は製品の種別、メーカー、製造後経過年数、オーディオ市場が最盛期の1/10以下になってしまったなど色々な要因で大きく入れ替わり、10分類全て部品調達の難しい物として捉えてください。

1位、電源トランス
2位、機構・外装品
3位、限定・カスタムの市販外コンデンサ・他部品
4位、アナログ・デジタルのメーター及び表示部
5位、 RCA入出力・スピーカーなど端子類
6位、スイッチ・ボリューム
7位、プリント基板
8位、FETトランジスタ・バリスタダイオード
9位、CD・DVD・MDのレーザーピックアップ
10位、バイポーラ トランジスタ、ダイオード

1位、電源トランス
電源トランスは、ほぼ1機種専用で流用する事は出来ません。
トランス製造は一般ユーザーに知名度が無い専業メーカーが多く、大手電気メーカーでも自社製造はほぼ行っておりません。
パソコンの様に規格が決まっておらず、オーディオ用のトランスは電圧と電流が違う複数巻き線で構成され全体の容量でコア(トラスの大きさ)のが決まります。
このコアは定めた規格は無く、同じメーカーでも時代と共に変わり、その都度使用するコアの取り付け寸法にてオーディオ製品を設計します。
電源トランスの故障原因は内部の温度ヒューズ断線が最も多く、この温度ヒューズは一次側に直列に入り、巻き線間でサンドイッチ状にしてあります。温度110℃~130℃位で溶断します。
溶断の原因は巻き線間のリーク、製品を想定外の環境で使用し内部温度が上昇してしまった。

2位、機構・外装品
主な部品をして、操作ツマミ類、化粧パネル、上下後ろカバーパネル、シャーシ・ブラケット類、メーター表示部アクリル カバー、装飾品などです。
破損箇所によっては新品で購入した直後でも交換不可能な場合があります。

3位、限定・カスタムの市販外コンデンサ・他部品
オーディオ機器の中に一般市販されなかったり、市販宛ての数が少ない部品が多種類あります。
メーカー向け、受注生産、限定生産、特別注文(カスタム)部品などで、コンデンサ類も多く、使われた情報はオーディオの製品カタログに載っているのみです。
一番分かりやすいのが、パワーアンプに使用されている直径5Cm以上あるブロックコンデンサ(電解コンデンサが中に数個入っている)で、市販市場から見つけ容易ではありません。 
電解液漏れなどがあり、何とか探し出したら1個数万円と現実離れした価格、中古で本体ごと入手して直した方が安いのです。
この様は事情から、よく電解コンデンサ全数交換しましたと、いいながら1番要の このブロックコンデンサを除外している場合が多い。

4位、アナログ・デジタルのメーター及び表示部
アナログ指針メーター、液晶、LEDアレイ、FL管 など、ほぼカスタム部品で互換・代用品はありません。
アクセサリー機能の分類に入り製造直後でも修理対象外の物もある、目で見て異常が確認出来るだけに修理の要望も多いが、難しい修理です。

5位、 RCA入出力・スピーカーなど端子類
不具合状態は、アース側の汚れとプラスチックが割れ劣化しグラグラになってしまうがあります。
オリジナルは入手不可能だが簡単に代替え品へ交換出来ると思っている方が多い、大多数は基板と一体構造になっており、同じ形状構造の物でなければ使えない。
作成交換出来る構造だとしても見た目良く仕上げるにはボール盤など設備が必要で、部品調達から作成に1Pin当たり1時間位と非常に時間が掛かり容易でありません。
端子類のプラスチック割れ劣化の原因は過去に接点復活を必要以上に塗布しプラスチックが侵された為です。
当店では一部の海外特殊形状ビンテージ品を除き、全ての修理品、RCAタイプの端子のアース側は独自の方法で研磨清掃してお返ししております。
ホット側は、ほとんどが挟み込み構造になっており接触不良のおきにくく問題が少ないです。
金メッキの物が好んで使用されておりますが、非常に汚れやすく、メッキ膜が薄い為、清掃難易度が高くなります。
6位、スイッチ・ボリューム
ほぼカスタム部品で互換・代用品は無い、特にロータリー タイプなどは互換品がありそうだが軸をパネルやツマミのデザインに合わせたカスタム品でオリジナル形状をしている。
分解清掃時の失敗破損、軸折れ した場合、機能不能となる。
又、今現在、電子ボリューム、電子スイッチが主流になり、これに適合しない部品は消えていった。

7位、プリント基板
未だ日本の家電業界が元気だった頃、大手メーカーが率先して、ある程度知識のある販売店や修理業者が簡単に修理出来る、基板交換仕様になっていた。
ある時期から海外生産になり、製品は低価格化し使い捨て時代に入ってしまった。
更に、海外生産品は製品の仕入れ価格と内部基板1枚の仕入れ価格に差が無く、基板交換修理が簡単に出来なくなってしまった。
お客様の中で昔の基板供給が簡単だった頃と同じ感覚の方が多い。

オーディオ製品は基板交換を前提とした修理製品は過去から少なく、単品部品交換修理が前提です。
しかし、基板交換しないと直らない修理品があります。
①.部品からの熱で広範囲に基板が焼け炭化している
②.極度な汚れ、腐食、水・ペットの尿・野外放置品
③.基板修理が出来ない機器構造、基板の取り外しや部品交換が簡単に出来ない構造、基板を外したら元に戻せない構造 
③.基板自体が修理困難品、例えば多層基板で部品の表面実装品構造、パソコンなどと同じ基板構造でマイコン制御している。
このての基板不具合はパターン切れ・スルーホール不良・表面実装部品不良などで、パターンが何処を走っているか、表面実装の部品の内訳が判らないなど非常に難易度高い修理です。
最低 明細なサービスマニュアルがなければ修理が出来ない。
近年製造されたオーディオ機器はこのタイプの基板を使っており修理困難が多くなっている。

8位、FETトランジスタ・バリスタダイオー
1980年代のオーディオ全盛期、オーディオ用FETトランジスは各メーカーから次々と新しい物が発表製造された。
2000年以降もFETトランジス新種が出され当時の10倍近く種類が増えているが全て別用途品でオーディオは減少し僅かしかない。
FETトランジスにはバイポーラトランジスタのように互換表は無く互換性が低い、オリジナル型番から今現在入手可能な物に交換は実施して見ないと判らない。
小型タイプは、規格を調べダメ元交換をして見るとほぼ使えるが、パワーFETは難しく修理不可が前提となる。

バリスタダイオートも1980年代のオーディオ全盛期には多種類製造され、サーミスタ違う特性素子として当時のアンプに積極的に使用されていた。
今現在製造中品は無く、僅かな手持ち在庫と代用品を作り対応している。

9位、CD・DVD・MDのレーザーピックアップ
レーザーピックアップは機種型番の違う物には使えないが前提です。
特に今現在、ほぼ中国生産になり、同じメーカーでもプレーヤーの機種が違えば使えません。
オーディオ全盛期は一つの部品を多数のメーカーが多機種で使用し、更に互換後続部品が存在し部品として市場に出回り、その部品が微少ながら今現在でも入手出来るのです。
最近の音楽用CDプレーヤーはDVDやブルーレイ プレーヤーのオマケ的存在です。
音楽用超ハイグレードCDプレーヤーとして発売され、外目のメカ部はそれらしい造りをしているが、実は心臓部のピックアップとマイコンはブルーレイ用で、CDプレーヤー機能のみ使っているなどは不思議ではありません。

10位、バイポーラ トランジスタ、ダイオード
バイポーラ トランジスタはFETに比べれば互換性もありオリジナル型番に拘らなければ今現在ほぼ修理交換用として入手出来る。
問題は外形規格で特にメタルタイプ入手困難、アンプの構造がモールドタイプでも取り付けられそうだとし、交換を実施してみると、かなり手間が掛る、オリジナルだと1個当たり5~10分でおわるものが変換作業しながら30分~1時間位かかってしまう、やはり簡単に引き受けられない作業です。

ダイオードは放熱構造ブリッチ大容量の物が入手困難になって来ている。今現在、大容量の電源はスイッチング電源に移行しており、使うダイオードも損失の少ない物を使用している。

かなり部品知識がないと一見現物見ても判らないがダイオードには色々用途の物があり、時代と共に生まれ使われなくなり消え去って行った。大分類しただけで20種類以上ある。


オーバーホール

◇オーバーホール修理とは?
一般的に、長い時間の経過した製品の場合、発売当初の性能が維持されていない
場合があります。劣化した部品の交換やクリーニングを行ない、電気的性能の再
測定を行なうことをオーバーホールと一般的に呼んでいます。

オーバーホール実施すると安心感を得られますが、内容はメーカーや修理業者が独自で内容を決めており、ユーザー側もイメージしている内容に大きく差があり、かなり曖昧で漠然とした修理です。

◇オーバーホールについて詳しく載せる切っ掛けのお問合せです。

★お客様からの問い合わせ
首記の件、最近入手いたしましたが、音が全体的にボケた感じでかつて聴いた2000Zの音とはかけ離れた音でした。すでに20年以上メンテナンスしていないそうですので、コンデンサーの容量抜けによる交換、半田基板の補正、リレー交換等が必要か、と思います。つきましては、概算費用と納期を教えて頂きたく。よろしくお願いいたします。
件名:PRA-2000Zのオーバーホール修理の件

★当店からの返信
内容からコンデンサを交換しても大幅に改善されるとは思えません
買い換えをお薦めします。

★お客様からの返信
今回オーバーホールに当たり複数の修理工房に連絡しました。
以下回答です。

1)DENONサービスセンター
オーバーホールできる技術者がおらず不可。

2)アンプ○○○○センター(現在、日本で一番有名かつ良心的な専門業者、以前POA3000でメンテナンス依頼実績あり)
オーバーホール可能ただし、納期4、5か月。順番待ち。2000シリーズは
オーバーホールの価値大いにあり、ぜひ実施を、と推奨。

3)○○ラボ(代表の○○氏はPRA2000RGの設計者)
オーバーホール可能。納期1か月。

4)某オーディオ○○修理工房(MZ-1でオーバーホール実績あり)
オーバーオール可能、納期1か月。

買い替え推奨者はひとりもおらず。現在のアンプとは比較にならないほど手の込んだ回路と、贅沢な造りにてオーバーホールする価値はあり、というか今では絶対に手に入らない性能、音質とのこと。

寝惚けた回答は貴君だけです。
写真屋さんに依頼した私が間抜けでした。と返信あり

★当方の考え
このお客様PRA-2000Zとオーバーホール修理に過大な期待をされおります。
メーカーサービスは修理の結果がお客様が期待と違うとのクレームを恐れ、体裁良く断わった様子
おそらく、安いオーバーホール修理業者を探していたと思えるが、修理業者によって修理内容が全く違う事を考えておられない。
今現在もですが、プリアンプは難しく、低ノイズ・低歪み・低出力インピーダンス・超周波数帯域など凝った回路を使えば使う程、音が悪くなる。
かといって、インプットセレクターとコントールボリュームだけの簡素化された物も駄目と非常に難しい。
高評価・高価な物も絶対音が良いとは限らない、入手し正常に動作しているが音が求めている物と違う場合、外れたとあきらめ違う物を検討したほうが賢明です。
大量の部品を交換して、外れが大当たりになる可能性は非常に少なく、更に大外れになる可能性もあり、良くて何とか我慢出来る状態迄です。
但し、著しく音質劣化するスイッチ・ボリュームなどが接触不良発生している場合、しっかり接点清掃して見る必要はある。

◇メーカーや修理店がオーバーホールと独自て決めている修理処置事項
・電解コンデンサなどコンデンサを大量交換
・トランジスタの大量交換
・スイッチ ボリューム清掃
・全点検し測定器で測定結果が規格値である
・オーバーホール要望された場合、修理内容に関係無く単純加算金を頂く
・要望の修理品にオーバーホール実施済みと修理明細に記載する

◇ユーザーがオーバーホール修理に期待イメージしている事項
・よく分からないからオーバーホール修理で依頼する
・オーバーホール実施すると安心度が増す
・オーバーホール実施すると悪い所を全て直してくれる
・オーバーホールを実施すると音が良くなる
・劣化部品を全数交換して貰える
・購入時の状態に戻る
・気に入らない音質が改善される
・劣化した諸特性を戻して貰う

当初当店なりのオーバーホール修理を設定しようと検討しましたが色々な矛盾が発生しました。
1.年数経過し部品保管期間も過ぎメーカーも修理受付てくれない修理品をオーバーホール修理と称し高額修理金額を頂くのに矛盾と思える。
2.自作から多種多様メーカーの修理をオーバーホール修理という枠に入れるのが難しい。
3.オーバーホール修理と称し悪くも無い部品を大量交換するのに矛盾を感じる。
4.ユーザーが思い描いている修理内容や要望と結果が一致する事が難しい。
5.オーバーホール修理と称し大量部品交換しても音質が良くなる保証は何処にもない。
以上の事から、当店は、オーバーホールという修理内容を使いませんので、ご了承下さい。

当店の通常修理では不具合部品交換、ボリューム・スイッチ類正常か、微少ノイズ発生状態、周波数特性状態、小音量から大音量で左右のレベル合っているか、異常な歪み発生していないか等、全て測定器を使い判断修理します。
よって、ユーザーから要望があっても無責任な部分修理は受け付けておりません。
修理店によっては、当店の修理内容をオーバーホール修理としている所もあるようです。

コンデンサの不具合と劣化

コンデンサは不具合部品と劣化部品は分けて考える必要がありますが
希に中間のグレイゾーンも存在する部品です。
一部のネット等で掲載されている程、電解コンデンサ類は弱い部品ではありません、トランジスタなど傾向的不良品の経年不良率と比較すると1桁低く長期間安定した状態が得られる信頼性の高い部品の1ついです。
日本製品はコンデンサを含め1970年代に入り非常に高品質・高信頼な物を製造する様になり世界のトップ躍り出ました。
簡単に寿命が尽きてしまう様な物では世界のトップにたてませんでした。
過去に製造された製品の現状を見ていると電解コンデンサは色々な条件が適合した場合100年以上使える物が大多数ではないかと思えます。

いつ頃からコンデンサが超劣化部品になったのでしょうか、私が最初のメーカーサービスにいた頃、すでに20年以上経過した修理品が入って来ましたが、コンデンサは非常に故障の少ない部品とされ、特に電解コンデンサのトラブルは年間数えるほどしか無く、それも特定の機種、特定の部分でした。
脱サラ後、某メーカーの修理を始めたら、電解コンデンサの不良があるのでビックリしました。
コンデンサーのメーカーによって不良の違いがある事を知りました。
しかし内容は巷でのコンデンサ劣化とは違い、使われている状態が高温部品の近くにあり、コンデンサの規格温度付近で長時間使用されたのが原因で、機器全体に使用している物が容量抜けや液漏れ発生などの傾向的不良を経験して事がありません。

コンデンサ メーカーのホームページを確認すると、どのメーカーも電解コンデンサは劣化するもので長年使用の保証は出来ないとあるが、以前からあったと記憶にない
おそらく古い家電製品などで電解コンデンサが爆発・発煙し問題化された。
家電メーカーが非常に古い電解コンデンサ在庫を製造で使用したら異常が発生した。
この様な事がありクレーム逃れで、あるメーカーが記載すると他のメーカーも有効と判断しと思われる。
40年以上前ソニーが半導体の製造を始めた頃トランジスタを永久保証、ラックスがトランスを10年保証していたが どちらも いつの間にか無くなっていた。
どのような環境で使われるか判らない完成品の1部部品に長期保証を付けるのは無謀であり当然の結果です。
電解コンデンサの場合、何故半永久的に使えないか詳しく明確しているだけです。

ネットで拡散していいる電解コンデンサ寿命説は ことわざにある 嘘も百回言えば真実となる のたぐいです。

お客様から、コンデンサが劣化しているから交換してほしいとの修理問い合わせが非常に多い。
コンデンサの消耗部品扱いについて嫌気がさしています。
たしかにコンデンサは半永久的電子部品ではなく、いずれ駄目になる部品であるが、何年使用したからと徐々に容量抜けし統一的に駄目になると決まっていません。
1年以内に駄目になる物もあるし、50年以上経過した物を容量計で測定しても全く問題の無い物もあり、使用環境・電解コンデンサのメーカー・種類タイプで大きく異なります。
電解液の喪失は一部メーカー発表しているように徐々にでなく、何らかの要因で喪失が始まると短期間で駄目になってしまう場合が多い

1個でも容量抜けや液漏れなどが見つかったら、発熱体による構造的のものか、某メーカーの傾向的不良なのか見極める必要があります。

修理依頼品の中で電解コンデンサを大量に交換した物が入ってくる、中に、このアンプのオリジナルは市販で入手不可能な銅箔の超高級電解コンデンサを使用しているのに、価格1/10以下のオーディオ用電解コンデンサに交換されている、気の毒としか思えない事がよくある。

オリジナル性が高く音質に影響するコンデンサはアンプ特性に異常が出ない限り、必要最小限に交換に止めるべきと考えております。
必要に応じて、中古の部品(コンデンサ)を入手して交換する必要があります。

◇コンデンサの不具合
主な不具合状態とは  ”内部オープン” ”パンク(膨らむ)電解液漏れ””容量抜け” ”リーク”があります。
コンデンサは周囲温度に大きく影響され、寒い時に異常状態になる、又は電源を入れ時間経過する(暖まる)と異常が発生する場合があります。
言い合えると、コンデンサは熱に弱い!

*内部オープンのコンデンサ良否の判別は回路に取り付けられたままオシロスコープ又はテスターで測定判別します。
温度や電気ショック(電源ON・OFF、スイッチ切り替え)で症状が変化する場合が多く、よく取り外しテスター容量計を使う記事がありますが、目安になっても原因究明にならない場合があります。
逆に、取り外し 取り付け時に部品に強い力を与えますので、症状が潜伏し数ヶ月後に再び不具合状態になる可能性があり、超難修理の1つです。

*パンク(膨らむ)電解液漏れ 電解コンデンサのみの現象でが、時々フイルム系コンデンサでも発生します。パンクと液漏れ同時発生する場合と個別に発生する場合があります。
電解コンデンサは膨らみを想定してヘソを作ってあり、このヘソが無いとコンデンサが爆発してしまうからです。
原因は、設計上、異常加熱する部品の付近に取付し考慮していない、規格ギリギリの電圧使っている、コンデンサ自体の出来が悪い、よくパソコンで日本製コンデンサ使用とあるのはこのへんからです。
膨らんだコンデンサの状態は、頭の部分のアルミが割れ膨らみ、そこから電解液が漏れてる、又はリード部分(底)から電解液が漏れる場合があります。
この電解液、他の部品や基盤に附くと、腐食し二次災害が問題になります。
単に電解液漏れもありますが、目視でコンデンサ廻りの基盤や部品が腐食している状態が確認出来場合と微少液漏れによるリークノイズ発生している場合があります。
ここで注意として基板製造時に重い電解コンデンサを接着剤で固定、この接着剤が部品を腐食させる、これは電解コンデンサの液漏れによるトラブルより圧倒的に多い。
接着剤+液漏れ もあり難修理の1つです。

直径の大きいブロック電解コンデンサは、ヘソが下のリード側にある、上側のプラスチックは飾りです。この飾りプラスチックが熱で変形し丸く盛り上る、これをコンデンサが膨らんだと勘違いする方が非常に多い。
修理同業者がネットでコンデンサが膨らんだので交換したと記載する程、間違えやすい。

*コンデンサの容量抜け、主なコンデンサの不良状態に容量抜けがあります。
どの程度容量抜けしたら不良か? これはコンデンサのタイプと回路用途によって異なります。
回路用途によって10%以下なっても全く問題ない場所もありますし、90%になっただけで問題発生する場合があります。
コンデンサは温度による影響が大きいので、取り外し容量計で測定しても目安程度ですが、最近デジタルテスター容量計付きが安く入手出来ますので、気になる方は測定してみると良いでしょう。
例として電解コンデンサの場合プラス側に容量多く、容量47μの場合45~55μに入っていれば正常値とします。
修理で現象がコンデンサの容量抜けが原因と思われる場合、取り外しテスターで容量測定します。ここで1個でも容量抜けを発見したら、同系列コンデンサを重点的にチェックします。
しかし、コンデンサの容量抜けは非常に希で、しかも発生するメーカーは決まっています。
特にビンテージ物、海外製品に多く、これも同じ物が全て不具合になるわけではない、状況から容量抜けでは無く半内部オープンが多い。

*リークする、オイルコンデンサに多く発生します。
オイルコンデンサは用途的に真空管回路の高直流電圧カット(カップリングコンデンサ)に使用される場合が多く、回路の電圧がおかしい、出力管に過電流が流れる現象になります。
オイルコンデンサのリーク状態は温度で変化しますで判りにくいトラブルです。
電解コンデンサでも稀に発生しますが、リークよりはショートに近い状態になります。
フイルム、ポリエステル系のコンデンサのリークは外側を樹脂で覆っていないタイプが製作製造時や修理時にハンダゴテをタッチさせた為に発生するトラブルで、時々異常状態になるなど判りにくい、外観異常があれば疑いを掛ける。
フイルム、ポリエステル系のコンデンサ外側を樹脂で覆っているタイプでも稀に発生する、これはリークよりはショートに近い状態になる。
コンデンサ類の中でリークが復帰してしまう機能の物があり、ある電圧を超えるとリークし、何らかのタイミングで直ってしまう、難解修理の1つです。

*音質劣化、数十年前に製造されたコンデンサの新品当時のに比べ音が劣化した?
比較する物が無い漠然とした話です。コンデンサは半永久的な部品でありませんので、おそらく音質変化はしてるはずです。
の漠然とし根拠のない、音質劣化している”はずだ”を基準にし今現在簡単に入手出来るコンデンサへ大量交換されている。
ビンテージ物はこの変化した音が評価に基準になっているものが多く、安易に交換は出来ません。

*諸特性の劣化、コンデンサ製造メーカーのホームページ参照して見ると判りますが、色々な用途向けに多種のコンデンサが用意されており、電解コンデンサだけでも数百種類あり諸特性・規格が全て違います。
日本製のコンデンサは世界的に品質トップクラスです。何故トップクラスか? それは厳しい環境の中でも諸特性が安定しているからです。その中の経時変化も重要な項目の一つで、家電品の目安として耐久7年間ですが、部品の特質から原材料+モジュール品として製品化されるまで5年以上眠っていても不思議では無く、もし耐久10年しか無いもとしたら、製造でロットアウト、市場に出ていたらリコール品になってしまいまい、耐久性の無い物しか造れないメーカーは淘汰されてしまいます。
コンデンサの場合、諸特性の耐久20年以上が必要になります。

◇コンデンサの大量交換について

今、コンデンサの大量交換が王道と考えている人が多いが、昔は遣ってはいけないと考える人の方が多かった。

大容量のブロック電解コンデンサを除き電解コンデンサは他の電子部品に比べ同等互換の物が判りやすく、入手も簡単、高度な技術力も必要としない為、大量に交換し修理量を多くし修理料金も高額化する、ユーザーの満足度は悪くない、しかし疑問です。

勘違いしている方が多く在ります、どんな安物のコンデンサからでも交換して現状より音質が絶対良くなる保証は全く無く、かなりの確率で、変わらない、気に入らない音質なります。
インターネットの書き込み等を鵜呑みせず、知識・参考程度に。


オーディオにおける音質でも触れましたが、音質の良否は曖昧で解りにくく、かなり個人差があり心理的要素もあります。
大量に劣化コンデンサを交換したので音質が良くなったはずと、本人は思い込み(盲信)満足しているが、音質の良否判別出来る第三者から見ると交換前に比べ酷い音になったと本人に指摘したいが気を悪くするので誰も言わないだけです。

販売・製造メーカーによって違うが、コンデンサの大量交換品の扱いは改造品扱いになり修理対象外、又は特別加算金を課されます。
何故、改造品扱いされるか
1つ目としてメーカー修理で特別対応品で無い限り電解コンデンサ等の大量交換は無い。
2つ目としてメーカー修理指定部品外を使用し、どの様なトラブルが発生するか分からない。
3つ目として部品交換者の、部品選択ハンダ付けや取り付け方など技量問題 
4つ目として製品によっては数百個も使用している部品の取り付け方や規格を間違えても不思議では無い
当店に修理依頼された物でも1桁容量を間違えた物や用途違いのコンデンサを取り付け正常に動作しない物が入って来ます。
一台のアンプの中に容量耐圧が同じなのに色や記号形状の違うの物が使われていますが、これは設計時点で回路に適合した部品を使用したのです。
過剰信頼した一種類の部品を一緒くたに使用し、どの様な問題が潜んでいるか分かりません。

気軽に考えている方が少なくないが、かなりの高リスクを負うことになり、依頼、望んだ人の自己責任とされます。
メーカーは当たり障りなく断りますので、それを自覚出来ないで当店に修理相談される方も多い。

以上の事から、コンデンサの大量交換は当店のポリシーに反する為、強い要望がない限り行っておりません。
要望があった場合、ユーザー様に部品を用意して頂いております。
ユーザーの希望が多い為、コンデンサの大量交換を積極的に実施している他修理店もありますが、その修理店のポリシーとして実施している訳で、それを批判している訳ではありません。